オルゴールとの出会いをあなたに

第六章:ハイパーソニック・エフェクトとは

ハイパーソニック・エフェクトとは?
人間の可聴域は20Hz~20kHzと言われる
人間の耳で聞くことができるのは、一般に20Hz~20kHzまでの音だと言われています。そして人間が聞き取れない音を総じて超音波と呼びます。

神事や祭などのシチュエーションで、人々がトランス状態になりやすい事に着目し、超音波について研究し、科学者であり芸術家、ハイパーソニック・エフェクトの名付け親でもある大橋力教授です。

ハイパーソニック・エフェクトとは、周波数が高く耳に聴こえない高複雑性超高周波(40kHz以上を含む音)を、体表面から浴びる事で、心身におこるポジティブな効果の事を言います。 今も未解明な現象も多いハイパーソニック・エフェクトですが、米国生理学会の学術誌Journal of Neurophysiology(英語版)のウェブサイトで長年閲覧上位にランクされ、今も様々な分野から高い関心を集めています。

都市部にはほぼ存在しないと言われる超高周波は、山や海、滝などの自然界の音色、ガムランやオルゴールの音色に含まれます。超高周波を体で浴びる基幹脳の「情動神経系」の働きが活発になると、脳波はα波を示し、リラックスし集中力のある状態になり、美しさ・快さ・感動などを強く感じるようになります。脳内麻薬(ドーパミンやベータ・エンドルフィンなど)が血液中に放出されている事も確認されています。

さらには、自律神経系・内分泌系・免疫系の働きが強くなり、心身の機能全体がまとまって向上すると言われています。 これらの効果から、ハイパーソニック・エフェクトは、ウェルネス(ヨガ・瞑想・リラクゼーションなど)、教育(芸術的な鑑賞力や制作の力を養う)、ウェルビーイング(心身共に良好な環境作り)観光資源化(ヒーリングスポット・体験)の分野と相性が良いと言われています。

心身を健やかにする自然環境


最近では、科学的にも医学的にも超音波に関するエビデンスが増えている事もあり、病院の待合室や介護施設・エステティックサロンなど、癒しが必要な場面でオルゴールを見かけるようになりました。

デジタル音源
CDやyoutubeなどのデジタル音源は22kHzまでの可聴域の音成分のみで高周波の音成分は含まれていない。

アナログレコード
レコードは収録時の環境や素材・溝の形状、保存状態により大きく差が出るが、比較的再現率は高いと言われている。

オルゴール
オルゴールの音色には、3Hz~100,000Hzの高周波音成分が含まれ癒し効果があると言われている。
CDやyoutube、またイヤホンを通して聴く音源では、そのメディアの性質上超音波はカットされています。高複雑性超高周波をお手軽に浴びたいという方は、お近くのオルゴール博物館で生演奏を聴きに行くことをオススメします。オルゴールを購入して聴く場合は、72弁以上のオルゴールが効果的で、共鳴台と共に利用する事で音量が増幅します。
脳波の種類
私たちの脳の中には、およそ140億個の神経細胞が接続されたネットワークが構成されていると言われています。脳の神経細胞の間で行われる化学物質の情報伝達はリズミカルでゆらぎのある電気信号によってコントロールされています。 この小さな電気信号を増幅させて波長を記録したものが脳波です。脳波の発生メカニズムについては現在において不明だと言われていますが、これまでの測定値と被験者の状況から、脳波の値が診断指標として用いられています。

脳波の種類
β(ベータ)波 14Hz~30Hz
顕在意識活性化した状態。緊張状態で集中力は分散傾向にあるが注意力・認識力が高い。心配やイライラの状態。
α(アルファ)波 8~13Hz
起きていて、集中している状態。潜在意識が活性化し感覚が敏感になっている。ゾーンに入ると言われる状態はMid α波と言われている。
Fast α波 12~14Hz:緊張・集中
Mid α波 9~11Hz :リラックス・集中
Slow α波 7~8Hz :リラックス・意識低下
θ(シータ)波 4~7Hz
睡眠と覚醒の境界。まどろんでいる状態。
δ(デルタ)波 0.5~3Hz
無意識・ノンレム睡眠・脱力している状態。
ちなみにγ(ガンマ)波は、一般では解析対象外とされています。元々はβ(ベータ)波に組み込まれていたγ(ガンマ)波ですが、近年ではγ(ガンマ)波を対象にした研究が行われるようになり分けられるようになったのだそうです。

脳波から体や心の状態がわかる


プルチックの感情の輪


私たちは、臭覚・触覚・聴覚・視覚・味覚などの刺激を得て、記憶にアクセスし感情が導き出されます。中でも聴覚からの刺激は、音楽のリズムや曲調・歌詞にあわせて、楽しい、懐かしい、悲しいなど様々な感情にダイレクトに作用するようです。音が持つ性質と脳波との関係性は今はまだ未解明ですが、ハイパーソニック・エフェクトが起きる条件をオルゴールで作る事が出来る事が分かっています。

マインドフルネス 耳を澄ます瞑想


脳波にα波が現れるのは、温泉からあがった後、森林浴をしている時、波の音を聴いている時などのチルアウトやリラックス状態、さらには、頭が冴えて勉強や仕事に打ち込んで、時間すら忘れて集中している状態も含まれます。
最近では、音によるEGG(脳波活動)が注目され、健康増進・教育・医療・娯楽などの分野へ応用されています。測定機器にも進化が見られ、瞑想やヨガ、学習向けに脳波と連携したデバイスやアプリが登場しています。脳波を読み取り「念じる」ゲームや、脳波と筋肉の電気信号と連携して動くAI搭載義手・義足なども開発されています。 また、副作用のない根幹療法としてオルゴールが着目され、オルゴールを用いたリラクゼーショントレーニングが世界中のあちこちで行われています。
音とストレス


人が不快と感じる音がある


私たちは無意識に音によるストレスにさられているようです。

音によるストレスは、耳に聞こえる音、耳に聞こえない音の他、脳が作り出す音(幻聴・耳鳴り等)の3パターンがあります。

都市部では航空機・自動車や鉄道の他、建設工事から起こる低周波音に不快感を感じる方が多いそうです。低周波音は時に地響きとして伝わる事もあるので、不安を感じる方も多いのではないかと思います。若年層には防鼠装置の超音波が聞こえて不快といった事もあるのだそうです。

また、私たちは「黒板を爪でひっかいた音」に強く不快感を感じます。この音は、2000Hzから5000Hzの周波数で二ホンザルが発する警戒の叫び声と同等と言われています。強い不快感は、危険を察知する記憶痕跡による本能的な反応だと言われています。

クラクションや食器が割れる音などは、音も大きく驚きも感じるので、分かりやすい不快音ですが、給湯器やエアコンの音、コツコツといった足音、人の話す声など日常的にあまり意識せず聞いている音も含まれます。これらの音は何かに集中していたり、他の雑音でかき消されているのですが、自分の会話や睡眠などが妨害された時に意識する事が多いようです。

また、加齢により、高い音(モスキート音)が聞こえにくくなり、脳が「耳鳴り」を作り出すと言われています。耳鳴りを意識し出すと「耳障り」「うるさい」と感じます。こういった加齢性難聴が原因でおこる耳鳴りに悩んでいる人は全体の約3分の1程度と言われています。
耳鳴りは主観的な症状で、検査で確認することが出来ません。対処療法として不快な耳鳴りを意識しないよう、音楽やノイズを聞く事が主な治療法となります。波や滝の音、焚き火の音、植物の葉がこすれ合う自然環境音の他、クラシックやオルゴールの奏でる美しい旋律、そしてホワイトノイズと言われる音が治療に用いられます。
オルゴールの音色と音成分
オルゴールの音色は、人が耳で聴こえる音をはるかに超える3Hz~100,000Hzの音域を奏で、熱帯雨林などの自然音や、クラシックコンサートと同等の「心地よい音」「癒しの音」と言われています。

基本となる周波数の他に、その2倍、3倍と整数倍の周波数の振動がいくつも含まれる場合を「倍音」、また、音叉を2つ並べて片方を鳴らすと、空気の振動が伝わり、もう片方が鳴る現象を共鳴(共振)と言います。 金属の櫛歯を次々にはじいて振動させては止めるオルゴールは、耳に心地よい倍音と共鳴が複雑に入り交じり独特な美しい旋律と独特な音色を作り出しているのです。

オルゴールの音色に含まれる音成分はハイパーソニック・エフェクトの関係が周知されるようになり、歴史・文化・芸術面とまた違う視点でも評価されるようになりました。特に72弁以上のオルゴールで聴く「パッヘルベルのカノン」の繰り返しの下降旋律がリラックス状態に導くと言われています。

嵐山オルゴール博物館を訪れると、アンティークオルゴールの音色を奏でて下さいますので、京都・嵐山に訪れた際は、癒されに足を運んでみてはいかがでしょう。

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